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よみがえるドゥナン

写真が語る与那国の歴史。

歴史を語る貴重な写真と秘められたドラマの数々。
明治・大正・昭和戦前期・戦後と、時系列で読み解く国境の島の物語。



目次







サンプルページ






書評 八重山毎日新聞 〜読みの深さと豊かな表現〜


沖縄・八重山文化研究会会員、ジャーナリスト 三木 健
2015年2月22日付『八重山毎日新聞』

書評 八重山毎日新聞 〜交響する島宇宙与那国〜


元石垣在与那国郷友会会長 新崎 和治
2015年3月3日付『八重山毎日新聞』


書評 沖縄タイムス 〜写真付し歴史の逸話紹介〜


川村学園女子大学名誉教授 酒井 正子
2015年4月4日付『沖縄タイムス』


書評 琉球新報 〜「国境の島」の歴史概観〜

 本書では、古代〜現代に至るまでのドゥナン=与那国の歴史を、70枚以上の貴重な写真とそれらに添えられたエッセーを通して概観することができる。
 個々のエッセーは、これまで与那国町史編纂(さん)委員会をけん引してこられた米城惠氏による歯切れのよい文章でコンパクトにまとめられている。時系列に沿って読み進めるもよし、気の向くままにページをめくり目にとまった写真を眺めつつエッセーを読むもよし、いろいろな楽しみ方ができる本である。どんな楽しみ方をするにせよ、読者諸氏は本書を読み進めることで、かつて「国境の島」どころか琉球王国の版図ですらなかったドゥナンの長い歴史に思いをはせることができるにちがいない。
 本書は、南山舎から刊行されている「月刊やいま」に、1999年から2013年にかけて連載された「むかし八重山」の記事を再編集したものである(なお、本書のなかで「昨年」と記されている年は、「2014年」のことではなく、「月刊やいま」初出時における「昨年」のことを指している場合がある。その点、読者諸氏にはご注意願いたい)。さらにその元をたどれば、1997年に与那国町史別巻として刊行された記録写真集「与那国 沈黙の怒涛(どとう) どぅなんの一〇〇年」に行きつく。
 私事になるが、実は当時、与那国に滞在していた私は、米城惠さんに声を掛けていただき、この記録写真集の編集のお手伝いをさせていただいた。20年近くも前のことになるが、収録候補として集まった膨大な数の写真に圧倒されたことは、今でも強い印象として残っている。本書には、これら膨大な写真群の「エッセンス」である記録写真集の中から、さらに選び抜かれた写真が多数収録されている。その意味で本書は、与那国町史編纂委員会のこれまでの活動の、いわば「エッセンスのエッセンス」であるともいえる。
 大判の重厚な写真集や市町村史の類いは、ふだんは書架に収まったままになっているという人も少なくないだろう。与那国の歴史を通観できる本が限られている中で、本書が「やいま文庫」の一冊として、多くの人の目に触れ、気軽に手に取ってもらえる形で刊行されたことを喜びたい。
早稲田大学人間科学学術院准教授 原知章
2015年5月31日『琉球新報』


書評 沖縄本.com

タイトルを見ただけで、
私が見ているけれども見えていなかった与那国の姿が
記されているように直観した。

  与那国へは、仕事で何回か行ったことがある。 住んでいる那覇とは全く異なる風景が広がっていた。 島のどこにいても、潮の香りを感じ、むせ返るほどの存在感を示す深い緑の山々に圧倒された。 小さいけれども、包み込むような優しさと、近寄るものをはねつけるような厳しさを感じた。 いろいろなことを考えながら、仕事が終わったあと、宿のベランダや、海べり、学校の校庭がみえる場所などで、ビールを飲むのが心安らぐ時間だった。 膝の上に置いた本の重さを感じながら、西の海へ落ちていく落陽を見る。ここは那覇から遠く離れた与那国なのだと、実感することもあった。
  結局、安易に与那国島での時間を過ごしてしまったような気がしてならなかった。 何回与那国島を訪れても、与那国を理解することは難しいのかなとも考えていた。 そんなことを考えていたことを思い出させる本に出会った。
『よみがえるドゥナン』。
  タイトルを見ただけで、私が見ているけれども見えていなかった与那国の姿が記されているように直観した。
本書は、古琉球から明治・大正、昭和まで、与那国の五百年余の時代を駆け抜けていく。 あっという間に古琉球時代の与那国があらわれ、そこから明治・大正の与那国となり、そして戦前・戦中・戦後の与那国が、歴史というベールの向こうからゆっくりと姿を現してくる。一枚の写真が出す迫力と、緻密な取材から紡ぎだされる文章。 そこからは、昔も今も変わらない与那国であり、ゆっくりとではあるが、変容する与那国でもあるのだ。
  本書は、フルスピードで昭和の時代まで一話ごとに一枚の写真を配し、そこから話が始まっていく。 何の衒いのない文章で、淡々と書いているのだが、米城さんが描く世界に惹きこまれていくのだ。 まるで五百年前の「さがい・いそば」や明治の笹森儀助、鳥居龍三が目の前に現れてくるようだし、与那国の古今の庶民が生き生きと描かれていて、思わず語り掛けてみたくなるほど。
  しかし、それは与那国の断片であり、私たちが見ることのできないベールの向こうの与那国の存在を知らせてくれるものでもあるように思う。 風景があり、庶民の生活があり、与那国の人々の表情がある。旅人の感傷など、何の力にもならないことも教えてくれる。 ありのままの与那国の姿があるだけだ。 しかし、本書を手にして与那国に渡ったら、これまでとは違う与那国を感じることができるかもしれない。 じっくり味わってみたいと思わせる好著である。
編集者・ライター 宮城一春
2015年6月『沖縄本.com』


著者 米城 惠(よねしろ めぐむ)

1941年4月、与那国村(現・与那国町祖納)生まれ。琉球新報記者、(株)リクルート< 東京> コピーライターを経て、現在、与那国町史編纂委員、与那国町文化財保護審議委員長、与那国の地名を歩く会会長。『与那国町史別巻機ゝ録写真集 与那国』(平成9年、与那国町役場)、などを企画・執筆・編集。共著に『御冠船夜話』(共著者・古波蔵保好、城間繁、若夏社)がある。沖縄タイムス出版文化賞特別賞、風土研究賞(日本地名研究所主宰、会長・谷川健一)、八重山毎日文化賞などを受賞。


よみがえるドゥナン

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本について
著者:米城 惠
仕様:B6判 ソフトカバー 292ページ
発行:南山舎

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